ここのところずっとEPSONプリンタPX-5500ネタが続きますが、ご勘弁を。
PX-5500の色味の検証をするために、PrintFIX PROを使ったプロファイルの作成、テスト画像の印刷に明け暮れています。結果はPX-5500レビューに書いてありますが、PX-5500は純正インク・純正用紙を使っている限り、キャリブレーションは必要ないと感じました。言い方を変えると、私にとっては実験検証しがいの無い、本当につまらないプリンターです。
一般のプリンタは、写真をプリントして見たときに「きれい」と感じる色味を強調しています。先日まで使っていたキヤノンiP8600でもそれは顕著で、純正のプロファイルを使うと、日本人の肌の色はこんがり小麦色だし、森の緑や花の赤や黄などはできるだけ濃くくっきり表現しようとします。確かにその方が一見きれいだと感じますし、他人に写真を配るときにも喜ばれるでしょうし。
ところが、PX-5500は違います。データの色をいかにそのまま素直に表現しようかという姿勢です。iP8600のように客にこびるようなプリンタではありません。
私はiP8600のギトギトの色味がいやで、プリンタの色調整という茨の道に迷いこんでしまいました。行き着くところは結局、もう一台プリンタが買えるような高価なキャリブレータを導入するという、本末転倒な結果となってしまいました。色味を検証するためのインク代、用紙代なんかは考えたくもありません。もし、はじめからPX-5500を使っていたのならば、こんな深みにはまらなかったのだろうなぁと思います。
では、PX-5500に対しPrintFIX PROによるキャリブレーションは無駄かというとそうではありません。さらにもう一歩踏み込んだ結果を出してくれます。PX-5500レビューに載せたスキャン後の比較ではその違いはあまりよくわかりませんが、プリントの目視比較だとPrintFIX PROを適用した方が、自然で元データに近い色味です。とは言え、比較するとわかる違いも、純正プロファイルで印刷した結果だけを見て色味が不自然かというと全然そんなことはないのですがね。
とにかく、プリンタの色が気に入らない、と言う方には、消耗品を無駄にてイライラするよりは最初からPX-5500を購入することを強くすすめますね。
PX-5500レビュー2