プリンタ

PX-5500レビュー

ずっとCanonの染料プリンタを使ってきましたが、Canonプリンタの信頼性への疑問、印刷してもすぐに色が安定しない染料インクへの不満、などが積もり積もって、念願だったEPSONのA3ノビ顔料プリンタ「PX-5500」を買ってしまいました。
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PX-5500とiP8600の比較

PX-5500とiP8600をそれぞれ純正用紙、純正プロファイル、無調整で印刷した結果で比較してみました。

iP8600プロフォトペーパー

PX-5500写真用紙(光沢)

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iP8600の方だけ見ていると別に違和感はないのですが、こうして並べて比較してみるとiP8600の色の不自然さが際だちます。また、雲をはじめ全体的に暖色系な理由は、Canonプロフェッショナルフォトペーパー自体が若干黄色がかっているのが原因だと思います。PX-5500の方は、噂通りフラッとで素直な発色です。EPSON写真用紙(光沢)は、プロフォトと比較すると明らかに白く、それが雲の白さにも表れています。
PX-5500から出力された写真を見て、正直、PX-5500は色調整とか必要ないんじゃないかと思ってしまいました。

ノズルチェック

購入後すぐにノズルチェックを実施してみましたが、目詰まりは認められませんでした。当たり前だろ、と思われるかもしれませんが、iP8600のヘッドは交換後すぐに10個ぐらい目詰まりしてますからね…。
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PrintFIX Proによるカラーマネジメント

1週間ほど前に入手していたPrintFIX ProをPX-5500で初めて使ってみました。
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時間が無かったので、一番少ない150パッチから。150パッチのシートを印刷して待つこと10分。本来はもう少し乾燥させた方がいいのでしょうが、今回はお試しということで測光開始。お試しとはいえ印刷後10分で測光を開始できるのは染料インクでは考えられないこと。
測光器の性能が向上しており1パッチ2秒、全部で10分もかからずに測光が終了。生成されたプロファイルで印刷してみました。用紙はEPSON写真用紙(光沢)です。

純正プロファイルPX5500 Photo Paper(G)

PrintFIX Proプロファイル(150パッチ)

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純正プロファイルは全体的に黄色がかっています。その結果、左から二人目の赤ちゃんの顔色も純正の方は若干濃くなっています。どちらが正しいのかといわれると…。難しいですが、白が白としてしっかりでているPrintFIX Proプロファイルの半歩リードと言ったところでしょうか。
150パッチより1段階上の225パッチを読み取りプロファイルを作成。Canonデジタル一眼のサンプル画像でチェックしてみました。

元画像

純正プロファイルPX5500 Photo Paper(G)

PrintFIX Proプロファイル(225パッチ)

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スキャナを通してしまうと、その違いがあまりわからなくなるぐらい、両者に際だった違いはありません。ただ、室内光(蛍光灯)の下で用紙を目視で比較するとすごく違って見えるんです。PrintFIX Proプロファイルの方がモニター表示色に近く、純正プロファイルの方は全体的に黄色がかっています。おそらくスキャナ光源と室内光源の違いで、このような結果になっているのかと思います。
もいっちょ

元画像

純正プロファイルPX5500 Photo Paper(G)

PrintFIX Proプロファイル(225パッチ)

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060809_02_norm

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上と同じく大きな違いなし。っていうか、PX-5500の純正プロファイル、完成度高すぎ。純正インク、純正用紙を使っている間は、純正プロファイルを使っていれば大きな間違いはなさそうです。ただ、上でも書いたように、貧弱な蛍光灯の下で見るとPrintFIX Proプロファイルの方が自然に見えます。評価用蛍光灯の下で見たらどうなるのかしら?
元画像と比較すると顕著なのが、PX-5500の出力結果は総じて地味だということ。G5100で印刷して同じように並べて比較したら、元画像と印刷結果は同じ位派手になるのでしょうね。しかし印刷結果を目視してもそれほど地味だと感じません。もちろん、派手だなーとも思いませんけどね。

目詰まり発生

購入してからほぼ毎日使用しているPX-5500、プリントヘッドの目詰まりにも神経質になっており、ほぼ毎日ノズルチェックをしていましたが、本日ノズルチェックをしてみたらなんと!!
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ばっちりと目詰まりが発生しちゃいました。一度「ヘッドクリーニング」を実行するもほとんど効果無し。そこで、「オートヘッドクリーニング」を実行してみました。ノズルチェックをして、目詰まりをしている色のみにクリーニングを実施するようなことが書いてありますが、効果のほどは?!
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こんなパターンを勝手に印刷して、時々クリーニングらしい音を発していました。印刷結果をみると、ライトグレーが一番ひどい目詰まりだったようです。早速ノズルチェックを実施してみると、、、
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目詰まりはばっちり改善していました。しかし、毎日使っていてもある日突然目詰まりが発生することが判明しました。最近の高温(昼間部屋を留守にすると35℃に達する)が原因なのかもしれません。

L版下端での乱れ

PX-5500はL版フチ無し印刷をすると、下端3cm~1cm付近で乱れ・ざらつきが発生することがわかりました。この乱れは写真によっては全く認識できないこともありますが、下のような青い空や白黒印刷では結構目立ちます。
そこで、用紙、解像度の違いでこの乱れの発生具合がどの程度変わるかを調べてみました。すべて双方向OFF、PrintFIX PROプロファイル使用です。

写真用紙(光沢) 2880dpi

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写真用紙(光沢) 1440dpi

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写真用紙(クリスピア) 2880dpi

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結果、写真用紙(光沢)は2880dpi/1440dpiでさほど違いは無く、対するクリスピアが乱れが一番強いようです。とはいえ、そのクリスピアでもL版用紙に顔を近づけてまじまじと眺めないと認識できないレベルですので、許容範囲内かなと。EPSONの見解も聞いてみたい気もしますが。
ネットで検索すると同様の現象が発生しているという報告がちらほらとありました。
blog
http://cue.yellowmagic.info/main/index.php?cmd=read&page=%A4%C4%A4%D6%A4%E4%A4%AD%2F2006-04-23
価格.comクチコミ
http://kakaku.com/bbs/Main.asp?SortID=4239676

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