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iP8600スジ問題再来

スイス旅行から帰ってきて、山ほど撮ってきた写真をぼちぼち印刷使用かと久しぶりにiP8600で写真を印刷する準備を始めました。普通紙への印刷は1週間に1度程度はやっていましたが、写真の印刷はかれこれ2ヶ月ぶりぐらいなので、まずは試し刷りをしようとCanon EOS-5Dのサイトにあるサンプル画像を印刷してみたところ…
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ひっかき傷のようなスジが。しかも一部は別の色のインクで汚れています。何度かクリーニングを繰り返すと、別の色のインクで汚れるようなことはなくなりましたが、スジは一切軽減しません。
ちょうど1年前、2度の修理で何とか収束したかに思えたスジ問題の再発です。1年も経っている、そして写真印刷は2ヶ月ブランクがあった、ということからしても、ヘッドに何らかの問題が発生したのかと考えました。
そこで、まずはプリンタドライバの画面から「ノズルチェックパターン」を印刷してみると、8色ともきちんと印刷されているように見えます。ノズルに問題はないようです。
しかしこれが落とし穴。この「ノズルチェックパターン」、各色を数百のノズルを同時に噴射して四角いベタで印刷するのですが、数百のノズルのうち1つや2つからインクが出ていなかったとしても発見するのは困難です。
実はプリンタドライバから印刷するノズルチェックパターンとは別に、サービスが使用するであろうメンテナンスモード(非公開)で印刷するノズルチェックパターンがあるのです。プリンタ本体の電源ボタン、リセットボタンをあれこれ組み合わせて押すとメンテナンスモードに突入し、その後、ノズルチェックパターンやプリンタの内部情報を出力することができます。(方法はいろんなサイトで紹介されています)
メンテナンスモードで印刷したノズルチェックパターンを見ると…
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大きい方で見てもらうとわかるように、各色最低1つ、PMに至っては10数個のノズルの目詰まりを発見しました。
しかしこの目詰まりが「スジ」の原因に直結するしているのかどうかは私にはわかりません。数百のミクロなノズルのうち1つや2つが目詰まりすることは当たり前で、それを見込んでも印刷品質に影響がないという設計なのかもしれません。しかもスジが発生するのは1年前も今も同じ「青系」。PCやCのノズル目詰まりは他のそれと比較してもそれほど多くないように見えます。Canonプリンタにおける「スジ」というのはやはり奥深い問題のように思います。
とはいえ、私に出来ることと言えば目の前の目詰まりを一つでも減らすこと。そこで、他のサイトで紹介されている湯煎を試してみることにしました。お湯でヘッドを直接ゆすぎ、ヘッドの先からインクが出てこなくなるまで繰り返します。かれこれ5回ぐらいお湯を交換するとヘッドの先からはほとんどインクが出てこなくなりました。しばらく乾燥させてヘッドをプリンタに装着、ノズルチェックパターンを印刷してみますが、上記の目詰まりは減りも増えもしません。1つぐらい減っていても良さそうなのに、完璧なまでに増減無しでした。その他、無水エタノールでヘッド表面を拭き取ったりしてみましたが効果無し。
どうも目詰まりを起こしているノズルは完全にお亡くなりになっているようです。落ち着いて考えてみると、一番インク消費の激しいPMのノズルが、他のノズルより負担が大きく、結果、目詰まりも多くなると考えられなくもない。だとすると1年ぐらいの使用でここまで目詰まりが発生するヘッドの信頼性というのも疑問ですが…。
2006-07-03で書いたように顔料インクのEPSON PX-5500に興味がありますし、iP8600に引導を渡す時なのかもしれません。プリンタとしては、両面印刷や2way給紙など機能はすぐれていますが、プリンタとして「印字性能」という当たり前の性能が発揮できないCanonプリンタには嫌気がさしてきました。
スジが発生するとわかっているプリンタをヤフオクに出品するのもはばかられますので、有償とはわかっていますが一度新宿QRセンタに即日修理に持ち込んでからヤフオクに出品しようと思います。
最後に、PX-5500で印刷した上と同じ写真。PrintFIX Proでカラマネした後の結果です。
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どうでしょうか。ちなみに上のiP8600の写真はピクトリコ用紙、ピクトリコiccプロファイル使用で直接は比較できませんが、PX-5500のすばらしさがわかると思います。スジの「ス」も出ていませんし、草原や雲の立体感はさすがと言うしかありません。こんなプリンタ欲しい!!

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