ガムを噛んでいたら左上の歯の金属が取れてしまったので、会社の診療所にある歯医者さんに行きました。会社の歯医者さんを利用するのは初めてだったので問診票を書かされたのですが、歯医者にかかるのも3年ぶりということもあり、あまり深く考えずに治療の希望欄「悪い所は全部治す」に○をつけてしまいました。
レントゲンを撮って歯を診てもらってすぐ、「下の真横に生えている親知らず、虫歯になってるみたいだし、抜いた方がいいね」
ガビーン!!親知らずを抜く?!私は何を隠そう無類の抜歯恐怖症。というのも、乳歯が自然に抜けずにほとんど歯医者さんで抜歯してもらっているので、その辛さがトラウマになっているのです。歯を抜く痛みを抑えるための麻酔注射なはずなのに、その注射自体が痛いという矛盾といい、麻酔が効いているからと親の敵のごとくペンチを振り下ろす歯医者さんといい、抜いた後の底なし沼のような深い穴の空いた歯茎といい、その穴に詰まる米粒といい、すべてが恐怖の記憶として脳裏に刻み込まれています。
私は聞きました。「痛いんですかね?」あー、なんて無意味なことを聞いてしまったんだ。そんな質問に「痛い」と答える医者など、居るはず無かろう。
「特に下の親知らずは痛いよ~。神経が近くを通ってるし、歯茎も切開しないといけないし、ほとんどの人が数日間ほっぺが腫れて食事するのも大変そうだよねぇ」
・・・
逆にすがすがしい気分だ。ここまでズケズケと言ってくれる医者もそうそういぬまい。結局抜く、抜かないの判断は先送りされたが、抜いておかないと将来、化膿などしたらそれこそ夜も眠れなくなるほど痛いとも聞くし、一時の苦痛を耐えるか、いつか降りかかる痛みにおびえる日々を耐えるか、今の私だったら間違いなく後者を選びますが。
とりあえず、金属が取れた歯の治療に。「親知らずも痛いけど、この歯も削ると相当痛いよ、麻酔する?」追い打ちだ。あの矛盾注射か。打ってたまるか。「じゃ、痛かったら左手あげて」「キュイーン、ゴリゴリ」 懐かしい痛み。まさに小学生の時に味わったあの痛み。などと、郷愁に浸っている場合ではないくらい痛い。上げたい左手でベルトをぎゅっと握る。どうせ手を挙げたところで、止める気もないんだろうし。こんなことになるんだったらあの矛盾注射を打ってもらっておくんだった。うぅぅ。。。
型どりして、セメントを埋めてもらって1週間後の予約を入れて終了。はぁ、1週間後には例の親知らずの采配を下さねばならんのか。。憂鬱。
憎い、こいつが憎い、親知らずめ。こいつはどこまでご主人様を苦しめるんだろう・・・
親知らず Part1