フルサイズ画素数番長の D800E に対して、解像度番長の DP2 Merrill がどこまで迫れるのか?は、多くの人が気になっていることだと思います。そこで、DP2 Merrill と同じ画角(45mm)で、D800E と EOS 5D Mark III を真っ向勝負させてみました。
DP2 Merrill はF5.6まで絞れば全域でクリアに写りますが、フルサイズの2機種ではF8まで絞ってもレンズの性能不足と被写界深度が浅いことが影響してどうしてもピントが来ない箇所がでてきてしまいますが、それも含めて比較してみます。
レンズは、EOS 5D Mark III が EF24-105mm F4L IS USM、 D800E が AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR となります。今回は DP2 Merrill に画角を合わせるため、全機種「手持ち」撮影となります。
D800E ISO100 44mm F8.0 1/320
EOS 5D Mark III ISO100 45mm F8.0 1/500
DP2 Merrill ISO100 30mm F5.6 1/1000
DSC-RX100 ISO125 16mm F4.0 1/1250
DP2 Merrill は SIGMA PhotoPro からTIFF現像→Lightroom へ。フルサイズの2機種はRAWファイルから Lightroom 4.2(RC) で現像しています。また、他とはクラスが異なりますが、Lightroom 4.2(RC) でRAW現像が対応したばかりの DSC-RX100 もおまけで載せています。おまけとはいえ、これら機種に肩を並べられる DSC-RX100 ってすごいです。
中央部1
プレートの中の小さな文字がギリギリ読みとれるのは D800E のみ。DP2 Merrill と EOS 5D Mark III はシャープ感は異なりますがほぼ同等です。D800E はフルサイズ画素数番長の面目を保ったという感じでしょうか。
中央部2
これも一番余裕を感じるのは D800E。やはり DP2 Merrill と EOS 5D Mark III は同等ですが、DP2 Merrill はモアレのような模様が浮き出ており、無理に解像させている感じがあります。
鉄骨と森
ガイシ(電線を支えている物)の模様まで見える D800E が一歩リード。DP2 Merrill は森(木の葉)の立体感は一番あるように感じますが、悪く言えばシャープネスが強すぎてギスギスした感じを受けます。
電柱(画面上部)
フルサイズ2機種はピント域からはずれているからか、レンズの性能からなのかわかりませんが、若干ボケてます。DP2 Merrill はまったく問題ありません。F5.6で全域をクッキリ写せる DP2 Merrill は景色最強カメラと言えるでしょう。画角28mmの DP1 Merrill の発売が楽しみですね。(9月中旬に発売開始されるのではないかという噂があります。)
いかがでしょうか。全体的には D800E が頭一つ抜けてリード。DP2 Merrill と EOS 5D Mark III はシャープ感に違いはあるものの解像度としては同等。これら3機種とは比べて欲しくないだろうけど、DSC-RX100 も健闘しています。
D800E は現状のコンシュマー向けデジタルカメラの中ではトップの解像度だと思います。今回は中クラスのズームレンズ AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR での撮影でしたが、単焦点レンズを使うと他をさらに引き離す実力があると思われます。単焦点レンズを買うとすれば、個人的には35mmの画角が好きなので、AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G あたりを狙っているのですが、さすがに価格が、、ね。
DP2 Merrill の解像度は、2400万画素の EOS 5D Mark III と同等、ということになります。今は手放してしまいましたが、恐らく NEX-7 + Sonnar 24mm も同等の解像度だと思います。ただ、DP2 Merrill の画像を、PC画面等倍で見たときの「ここまではっきり、クッキリ、写っちゃうんだ!」という感動や驚きは EOS 5D Mark III などでは味わえない、DP2 Merrill だけが持つ特権。この感動を得るだけでも DP2 Merrill を手にする価値はあると思いますよ。
DP2 Merrill vs D800E vs EOS 5D Mark III 45mm対決