NEX-7の2430万画素というハイパフォーマンスを引き出す唯一のレンズと言っても過言ではないSonnar T* E 24mm F1.8 ZA。それに対し、ピクセルピッチではNEX-7とほぼ同じパナソニックGX1(1600万画素)で勝負を挑むにはLUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6では力不足であることは、前回の遠景テストですでにわかっています。そこで発売当初から非常に評判のよい20mmF1.7パンケーキレンズを買ってきたのでNEX-7+Sonnar 24mmと比較してみます。なお、換算画角で言うとNEX-7が36mm、GX1が40mmですので微妙に異なります。
ちなみに20mmF1.7パンケーキレンズは以前GF1レンズキットで一度使ったことがありますので、手にするのは二度目ということになります。
元画像はこちら。今回はカメラ内JPGではなくRAWファイルをLightroom4.1でデフォルト現像したものです。
NEX-7 + Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA
1/800 F5.6 ISO100 24mm(換算36mm)
DMC-GX1 + LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.
1/500 F5.6 ISO160 20mm(換算40mm)
DMC-GX1 + LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./ POWER O.I.S.
1/640 F5.6 ISO160 20mm(換算40mm)
今回はRAWファイルをLightroomでデフォルト現像したもので比較していますが、GX1の結果が前回とは大幅に異なっています。GX1はRAW現像するとカメラ内JPGに比べ大幅に解像力が増しており、逆にNEX-7はもしかしたらカメラ内JPGの方が解像感が高いのでは?という逆の結果になっています。
RAW現像で比較した結果、NEX-7とGX1で解像力に大幅な差がなくなりました。前回のカメラ内JPGの比較だけではGX1の性能をきちんと判断できていなかったのです。その中でも違いが顕著な部分を抜き出してみます。
この比較では、前回と同様、フェンスの一つ一つのツブツブまでしっかり解像しているNEX-7+Sonnar 24mmの結果がずば抜けてます。ただ、先ほども書いた様に、GX1はツブツブが塗り絵になってしまうほどひどくはなく、ギリギリ解像するかしないかのレベルまで向上しています。ただしレンズの違いによる解像力の差があり、14-42mmPXズームでは出ていないモアレが20mmF1.7で出ているので、単純にレンズの解像力は20mmF1.7の方が高いということになりますが、結果としてどちらが良いかは微妙な所です。ヘタにモアレを出されるくらいなら解像しない方がマシ、という考え方もできますので。
次はSonnar 24mmにとって厳しい結果です。Sonnar 24mmでははっきりとフリンジ(赤いふちどり)が発生しています。GX1では全く発生していませんが、おそらくカメラ内のデジタル補正によるものと思われます。NEX-7のカメラ内JPGであればデジタル処理によって補正されているかなと思って同時生成のJPGファイルを調べてみましたが、カメラ内JPGファイルにも同じようにフリンジが発生していました。逆にGX1はRAWでもJPGでもデジタル補正が適用される仕様のようです。
前回のカメラ内JPGでの比較では見えていなかったGX1の底力を見せつけられて正直ビックリしています。RAWファイルの現像の手間さえ許容できるのであれば、GX1の性能はすばらしいと思います。
また、遠景に関して言えば、思ったほど14-42mmPXズームと20mmF1.7の性能差はありませんでした。しかし、マクロ撮影では雲泥の差があります。これに関しては次のエントリで。
NEX-7 Sonnar 24mm vs GX1 20mmF1.7 遠景対決