デジカメ

Canon EOS 5D Mark III ゲット

すでに手放してしまいましたが、先月から今月の頭にかけて久々にデジタル一眼レフカメラSONY α77を触ってみて、やっぱり一眼レフカメラって楽しいなぁと再認識。2008年にEOS-1D Mark IIを手放して以来、再度、デジタル一眼レフカメラに本格的に取り組んでみたいと思うようになりました。本格的、つまり、EOS-1D Mark IIを約3年使い続けた時と同じように、最低でも3年使い続けられる機種ってなんだろうと考えてみたら、候補に挙がったのはCanon EOS 5D Mark IIIと、Nikon D800。どちらも2012年3月に発売開始されたばかりの、フルサイズCMOSセンサを搭載したハイスペックなカメラです。
EOS 5D Mark IIIとD800。どちらもハイスペックなことには変わりはありませんが、性格は好対照の2台。EOS 5D Mark IIIはセンサ画素数を2230万画素と抑えつつ高感度画質を追求。反面、D800は3630万画素という圧倒的な画素数向上を実現させたうえEOS 5D Mark IIIよりも約5万円安く設定するというあからさまな先行逃げ切り戦略。
実は、私は最初D800を予約していました。入荷まで約2ヶ月ということでその間のんびり待とうと思っていたのですが、この余りある時間がD800の逆風になっていきました。ヨドバシカメラに行くたびに予約しているD800とEOS 5D Mark IIIを触り比べ、時にはSDカードを持ち込み試し撮りをさせていただいたりしているうちに、実はEOS 5D Mark IIIの方が自分に合っているカメラなんじゃ無いかと思うようになってきました。
1. 3630万画素 v.s. 2230万画素
確かにD800の3630万画素には訴求力があります。ただ、実際に使ってみると私にはそこまでの画素数が必要ないことがわかってきました。さらにこの画素数がマイナスにもなるんじゃないか、と。
D800のRAWファイルは約75MB、JPGファイルは約15MB。つまりRAW+JPGで撮影していると、1枚につき約100MBの記憶スペースを必要とします。EOS 5D Mark IIIは、RAWが約27MB、JPGは7MBでD800の半分以下です。そしてD800の巨大なファイルは、PC/Macに取り込んだりLightroomで現像したりするときにもネックとなります。私は、Intel(SandyBridge)のクアッドコアの現行Mac miniを使っていますが、それでも結構重たいです。
2430万画素のNEX-7使っていても「やっぱり2000万画素オーバーって重たいなぁ」と思うようになり、その中でも重たいRAWファイルのパラメータ調整や現像処理を避け、カメラ生成JPGをそのまま使うことが増えていました。これがD800で3000万画素オーバーになったからと言って処理に倍の時間がかかるようにはなりませんが、ストレスの原因を排除できるのならできるだけ排除しておいた方が良いと思いました。
2. 高感度画質
ヨドバシカメラの店内をISOオートで試し撮りしていると、少し絞り込んだだけで簡単にISO3200ぐらいまで跳ね上がります。その時の画質を比較すると、私の目から見てEOS 5D Mark IIIの圧勝。私は外付けフラッシュを一切使わないため、今まで暗い場所での撮影は諦めていましたが、EOS 5D Mark IIIであれば今まで諦めていたような場所でもノーフラッシュで撮影できるんだという安心感があります。そういう撮影をするかどうかは置いておいて。
3. AWBの好み
私はデジタルカメラを使う時は100%、AWB(オートホワイトバランス)に設定して撮影します。撮影中にWBの設定に気を遣う余裕は無いし、RAWで撮影すれば事後のWB調整は自由自在だからです。しかしNEX-7を使うようになってその考えが少し変わってきました。2000万画素オーバーになると、RAWファイルをWB調整して現像する処理には今まで以上に時間がかかるし、NEX-7のAWBが非常に優秀なのでわざわざ後からWB調整をしなくても済む。AWBが優秀であれば簡単である、という当たり前のことをNEX-7が気付かせてくれました。(ちなみにAWBが優秀とは、自分の色味の好みに合ったAWBである、ということです。)
この視点でD800とEOS 5D Mark IIIを比べると、EOS 5D Mark IIIに軍配が上がります。ヨドバシカメラ店内での試し撮りの結果だけで言っているので話半分で聞いていただきたいのですが、少なくとも店舗の蛍光灯下でAWBが安定していて自分好みなのはEOS 5D Mark IIIだったということです。
4. 使い勝手
もともとCanonユーザーだった、ということが大きいのかもしれません。右手だけで撮影パラメータの変更がほとんどできるCanonと、場合によって両手を使わないと設定変更できないNikon。私が好きなのはEOS 5D Mark IIIのインタフェースです。
5. 標準ズームレンズの出来
後々は単焦点も欲しいと思っていましたが、予約中のD800が手に入ったらまず手に入れようと考えていたのが、AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR。F4通しの手ぶれ補正内蔵レンズです。Canonでその対抗馬になるレンズはEF24-105mm F4L IS USMで、こちらはEOS 5D Mark IIIのキットレンズにも採用されています。数々のレビューサイトを見る限り、Nikonの24-120mmよりCanonの24-105mmの方が評価が高い。そしてなにより、Nikonの24-120mmは現時点でD800以上の品薄状態。市場に全くありません。万が一、D800ボディを早めに入手できたとしてもレンズが無いという状況に陥りかけていました。
6. シャッターフィーリング
私は、シャッターフィーリング(レリーズタイムラグ、シャッター音、歯切れの良さ)を結構重視します。EOS-1D Mark IIを使っていたときはそのフィーリングにゾッコンでしたし、先月購入したNEX-7を衝動買いしたときの理由の一つにもあげています。
D800とEOS 5D Mark IIIのシャッターフィーリングでは、D800の方が大いに好みです。私はミラーがバタンとなる感じが余り好きでは無く、特にEOS 5DシリーズのMark IIまではそれがネックで買わないと理由付けできるほどです。反対に、Nikonのカメラの、スイカを包丁でスパッと切るときの効果音に使えそうなシャッター音に憧れがありD800を買おうと思って予約した理由の一つでもあります。
ただ、EOS 5D Mark IIIのシャッターフィーリングは、従来までのEOS 5Dとは少し印象が違います。フィーリングが少し1Dに近づいているように感じます。ミラーがバタンとする感じは若干残っていますが、レリーズタイムラグも短くなり歯切れが良くなって決して不快ではありません。さらにEOS 5D Mark IIIには静音モードが用意されており、これに設定すると「ホニャン」という静かで頼りない感じのシャッター音に早変わりします。実は私、この音がなぜか好きで、常用してもいいと思うほどです。当然静音モード中はレリーズタイムラグも増えるため常用するのは厳しいかもしれませんが、シャッター音を響かせられない場所では重宝しそうです。
そんな中、D800がカメラグランプリ2012大賞とあなたが選ぶベストカメラ賞を受賞したというニュースを目にしました。これを見た瞬間、あなのじゃくな私はD800の予約をキャンセルしてEOS 5D Mark IIIを購入することにしました。
また、カメラマン田中希美男さんのブログにも影響されました。
Photo of the Day 使い込んでみないと良さがわかりにくいカメラ
http://thisistanaka.blog66.fc2.com/entry/689/
ヨドバシカメラ店頭にてEOS 5D Mark IIIボディを予約。価格.comの店舗にはゾクゾクと入荷しているようなのにヨドバシにはなかなか届かない。そんな折、新宿マップカメラに在庫があるという情報を入手したので、ヨドバシの予約をキャンセルしてマップカメラで入手してきました。
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現在、CanonのEFレンズは1本も持っていませんが、なぜボディーだけを買ったのか。私は高価なカメラボディーと高価なレンズは別資産だと考えているからです。本当に良いレンズはボディーが変わっても使い続けたいと思います。
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シリアルナンバーの6桁目の数字が「3」ですので、上面表示パネルの照明で露出表示値が変化する不具合?の対策品であることがわかります。購入する際、マップカメラの店員さんに「対策品ですか?」と聞いたら「はい」と答えてくれました。
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付属品はこれだけ。バッテリ、充電器、アイピースだけ使います。
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生まれる前のEOS 5D Mark III。この薄い布袋にくるまれているかどうかで、Canonデジカメのクラス位置づけがわかります。
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例によって液晶保護フィルムを貼り付けます。
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うまく貼り付けられました。ちなみにファームウェアバージョンは4月24日リリースされたVer1.1.2でした。
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上部液晶は微妙にカーブしており、液晶保護フィルムを貼り付けるのに難儀しました。出来るだけ左側によせて貼り付けないと、左端のフィルムが浮いてきてしまいます。
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1本目のレンズは、キットレンズにも採用されているEF24-105mm F4L IS USMをチョイス。一番手堅いでしょう。ちなみにこのレンズ、購入するのは2回目。1回目は2006年5月8日にEOS-1D Mark IIに装着するために購入しています。ただ焦点距離がAPS-Hセンサ(1.3倍)のEOS-1Dにマッチせず、すぐに手放していますが。
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レンズはヨドバシカメラにて購入。なんと今はレンズにCD-ROMが付いてきます。時代は変わりましたね。
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フードは内側が植毛されてます。レンズはEOS 5D Mark IIIに付けっぱなしだと思うので、キャリングポーチはつかいません。
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EOS 5D Mark IIIでありがたいのがSDカードも使えるようになったこと。ダブルスロットで高速CFカードも使えますが、私は信条として連射は一切しないと決めているので、SDカードのみで行けると思います。

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