以前のブログエントリ「NEX-7 + Distagon T* 24mm F2 ZA SSM SAL24F20Z 試し撮り」で少し触れましたが、NEX-7とマウントアダプタLA-EA2の組み合わせでAマウントレンズを使ったときに「あれ?」と思うことがありました。それは妙にレリーズタイムラグが長いということ。まずは動画をご覧ください。
このようにNEX-7+LA-EA2とα77で比較すると、レリーズ音で聞くだけでも明らかにNEX-7+LA-EA2の方がレリーズタイムラグが長いことがわかります。今回は私のα77で比較しましたが、α77を入手するまえに家電量販店でα65とも比較しましたが、やはりそれよりも長いです。
この原因はAマウントレンズの絞り羽根駆動方式に関係します。Aマウントレンズの絞り羽根はボディー側内蔵のモータによって駆動しますが、ミラーレス一眼のNEX-7にはその絞り羽根駆動モータが内蔵されていないため、代わりにマウントアダプタLA-EA2にそのモータが内蔵されています。Aマウントレンズはシャッターを切る瞬間に設定絞り値まで羽根を駆動されるのですが、その駆動レスポンスがαボディーとマウントアダプタLA-EA2とで大幅に異なるため、上の動画のようなレリーズタイムラグの違いになって現れるようです。
なので、絞り羽根を駆動する必要が無い、絞り開放(Distagon 24mm ZAの場合F2.0)であれば、レリーズタイムラグは大幅に短いですが、絞り込めば絞り込むほどレリーズタイムラグが増大しF8.0ぐらいになると、違和感を感じるくらいのラグになります。
絞り羽根駆動モータのレスポンスが速いα77でも、絞り開放とF8.0でレリーズタイムラグを比較すると若干ですが差があります。これはAマウントレンズでは仕方の無いことです。
ちなみにNEX-7のEマウントレンズの絞り羽根は、ボディーからの電気信号によってレンズ内蔵のモータで駆動されておりますし、ミラーレス一眼ですのでシャッターを切る瞬間に絞り込むのではなく、待機中も設定したF値で絞り羽根が固定されているため、いつでもレリーズタイムラグは固定となります。
レリーズタイムラグが20msとめちゃくちゃ速いNEX-7の背景には絞り羽根駆動方式の違いも関係していた、という話でした。そして、NEX-7にマウントアダプタLA-EA2を装着してAマウントレンズを使おうと思っている場合は、このレリーズタイムラグ増大の副作用も理解しておく必要があります。