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新型iMac 24インチ 液晶色ムラ検証

新型iMac 24インチの液晶は、発売当初から色ムラがあると言われています。この色ムラが元で、購入後16時間で売却してしまった方も…。
この色ムラとは、画面左から右に行くに従い黄色がかるというものです。事実、私のiMacもこの現象は発生しており、真っ白の背景を画面一面に表示させると一目瞭然です。(白~灰以外では気づきにくいレベル) この現象は、多くの24インチiMacで発生しているらしく、個別の不具合ではなく、潜在的な不具合ではないかと感じています。
見たままの感覚で話していても先に進まないので、数値で証明してみます。Eye-one Display2で色温度を測定してみました。
私のiMacは、左から約1/4の領域が色温度が高く(青っぽい)、そこから右に行くに従い急激に色温度が低く(黄色っぽい)なるように見えます。そこで、左から約1/4の領域でどのくらいの色温度の変化があるかを測定してみました。明度最小、モニタ電源投入後約2時間経過、右端と左端の測定間隔は約30秒なので、色温度のドリフトはほとんど無いと思われます。
測定位置は左から1/4付近、白ボックスの領域の右端、左端。
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白ボックス左端は色温度7000K。
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白ボックス右端は色温度6700K。
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写真はありませんが、液晶の中央部~左部では6500Kでしたので、
液晶左~1/4が、7000K。1/4~中央が6700K~6600K、中央~右が6500K
ぐらいと推測されます。
なんと、10数センチの白ボックスの左右端で300Kの色温度の差が生じています。この差は、デジカメ画像の色温度を微調整する際、大きな影響があると考えられます。
この不具合の原因はよくわかりません。液晶パネル自体の不具合というよりは、液晶バックライトやその配置、反射板あたりに不具合があるように感じます。もしかしたら、背面に配置されている電子部品(電源ユニット、HDD、マザーボードなど)からの放射ノイズが影響をあたえているかもしれません。
この結果から、iMacの液晶をキャリブレーションする場合も気をつける必要があることがわかります。左端に近い位置にセンサーを配置してキャリブレーションを実行すると、右端の黄色が強調されますし、その逆だと、左端が青く強調されます。個人的には、色温度が急激に変化する左1/4より右側でキャリブレーションを実施する方が、使える領域が広くなりますので良いと思います。更に言えば、アゴ部分のアップルマークを目印にしてど真ん中にセンサーを配置してキャリブレーションすると、中央からの色温度偏差が一番抑えられてお勧めです。
ど真ん中にセンサーを配置してキャリブレーションした結果
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安物液晶っぽいRGBガンマカーブを描いています。(もっとひどい液晶はたくさんあります。) ちなみにLCD2690WUXiのカーブはRGBすべて一直線になります。ただ新型iMacには、このカーブには現れない、上述の色温度ドリフト不具合がありますから、現時点では残念ながら
「最低の液晶モニタ」
と言わざるを得ません。「現時点では」と言った理由は、将来的には直ってくれることを期待しているからです。私はハードウェアキャリブレーション対応のLCD2690WUXiがありますから穏やかにこの事実を受け止められますが、iMac 1台ですべてをこなそうと考えている方にとっては死活問題ですよね。私がこの結果をAppleに突きつけてもいいですが、そうしたらiMacはしばらく入院になってしまうでしょうから正直、辛いです。。また、Mac mini生活に戻るか?!(ちなみにMac miniは近日売却予定です。)

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