先日購入した D600 + AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR ですが、軽量なFXズームレンズの24-85VRが、D600と組み合わせたときどのくらい写るのか?が気になっていたので、例によって自宅ベランダから撮影して確かめてみました。なお、毎回言っておりますが、素人による確認ですので、結果は鵜呑みにしないようお願いいたします。
撮影は三脚を用い、AFポイントは中央黄色い建物のプレートや電気配線で合わせています。D800や5D3の時には、奥の家の屋根や山などにもAFポイントを合わせたりもしましたが、D600はAFフレームが非常に狭いので中央の建物にしか合わせられません。(ライブビューやMFにすれば良かったのですが面倒だったので。。)
撮影はRAW+JPGで行いましたが、カメラ内JPGは各種レンズ補正が効いてしまうため、今回はRAWをLightroom4で補正無しのデフォルト現像して使っています。
24mm
元画像 F3.5 F4.0 F5.6 F8.0 F11.0
開放F3.5では全体的にモヤがかかった感じですが、絞るに従って急激に改善します。F5.6~F8.0がピークで、F11まで絞ると逆に若干キレが悪くなってきます。F5.6~F8.0の写りは廉価ズームレンズにしては悪くなく、正直24-85VRがここまで写るんだったら重くて価格が倍の24-120F4VRは必要無いかな、と思ってしまいます。
35mm
元画像 F4.0 F5.6 F8.0 F11.0
35mm開放F4.0の写りの悪さは、24mm以上で遠景ではとても使えないレベルです。ポートレイトを柔らかに写したい時には逆に使えるかもしれません。ピントが来ていないかなとも思ったのですが、数枚写してみても同様にモヤモヤでした。絞っていけばモヤモヤは急激に改善し、F5.6~F8.0の写りは悪くありませんが、カリカリに写るという感じではありません。35mm周辺は24-85VRの苦手ゾーンなのかもしれません。
50mm
元画像 F4.2 F5.6 F8.0 F11.0
開放F4.2の写りも35mm同様、非常に悪いです。1段絞ってF5.6にするといきなり解像ピークになります。F5.6のみドット柄でモアレがでていますので、このレンズの解像ピークはF5.6付近にあるのかもしれません。
70mm
元画像 F4.5 F5.6 F8.0 F11.0
開放F4.5であっても、35mm、50mmの様なひどい画質低下はなく、若干甘いかな、というレベルにとどまっています。1段絞ればほぼ問題無い写りになります。F8.0までは歯切れ良く写っていますが、F11まで絞ると甘くなりはじめます。
85mm
元画像 F4.5 F5.6 F8.0 F11.0
70mm同様、開放F4.5からそこそこ写っており、周辺減光さえ気にしなければ開放から使えるレベルだと思います。70mm~85mmは室内ポートレイトで良く使う領域なので、開放から使えるレベルであるというのはありがたいですね。
ということで、AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRについてまとめると
・廉価ズームレンズの割には良く写る。
・50mmまでは開放では厳しいが、1段絞れば問題無い。
・70mm以上では開放からそこそこ使える。
・開放ではそれなりに周辺減光が発生する。
・周辺の色収差はそこそこ発生する。(除去可能、次回エントリで)
とにかく軽いレンズですから、軽いフルサイズD600ボディとベストマッチ。しかもそれなりに写って、価格も控えめとくれば、デジタル一眼レフ初心者の方にも安心してオススメできるレンズだと思います。これで1/2倍くらいのマクロ撮影にも対応できれば最強だったのですが、欲しがりすぎですかね。
軽量フルサイズD600発売開始に合わせてこのようなレンズを投入できるニコンって、やっぱり勢いがあるなぁと思います。
キヤノンはもう少し戦略とタイミングを考えないと全部ニコンに持ってかれてしまいます。EOS 6Dに合わせて発売したEF24-70F4L ISは、マクロモードもあって非常に良いレンズだと思いますが、なにぶん価格が…。6Dとのセット販売でたたき売り状態の24-105F4L ISは重いし。
D600+AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRレンズレビュー#1