予約開始日の10月26日に、オンラインApple Storeに予約していたiPad miniが、予定通り11月2日に届きました。
レビューの類はちまたにあふれかえっているので、自称AppleフリークでAppleひいきの私の率直な感想のみを書きたいと思います。
言いたいことは１つだけ。
Retinaだったら最強だったのに…。そして、単にRetinaでないことがiPad miniの評価の足をこんなにも引っ張るとは、私自身考えもしてませんでした。
iPad miniを手にするまでは、私はiPad miniに対するRetina推しの風潮を否定していました。どうしてみんなは、Retina、Retinaと言うのか、7.9インチで1024x768ピクセルってRetinaとは言えないけど、十分に細かいだろ、と。
しかし、MacBook Pro Retinaディスプレイモデル、新しいiPad（第3世代）、そしてiPhone5のRetinaディスプレイに慣れてしまった私の目はごまかせませんでした。
iPad miniを箱から出して初めて手に取った感想は、悪くありませんでした。想像を絶する軽さではないし、ボディの質感もiPhone5ほど高くはないけど、さすがApple、まとめてきたな、という印象でした。
しかし、電源を入れて画面中央に表示されたリンゴマークを見て「ん？」、ようこその画面で設定を進めるうちに「んん？」、ホーム画面が表示されて「やっぱり？」、SafariでWebサイトを見て「Retinaじゃないとダメかぁ」
iOSの強力なフォントアンチエイリアス処理があだとなって、小さい文字ほどボケてつぶれてしまってる感がものすごいのです。読めないかといわれれば読めます。小さい文字の解読レベルは、もしかしたらRetinaディスプレイと大差ないかもしれません。しかし、読める、読めないの問題ではないのです。目の前にある小さい文字を誤魔化して表示しているか、誤魔化さずに表示しているかの違い、文字を気持良く読めるかどうかの問題なのです。
ここでふと疑問が生じました。MacBook Pro Retinaディスプレイモデルを購入した後に入手した、MacBook Air 11インチに対して、Retinaディスプレイでないことをここまで悲観しなかったよなぁ、と。MacBook Airは今でも普通に使えていますし、Retinaディスプレイで無いと気持ち悪くて使えない、ということには一切なっていません。
この違いは、MacBookとiPadの目から画面までの距離の違いによって生じているようです。MacBookは通常の使い方において、目から画面までの距離は40～50cmですが、手に持って操作するiPadやiPhoneは20～30cmと近くなります。画面に近づけば近づくほど、液晶のピクセルの荒さが目立つのは当然のこと。
iPhone4やiPadのRetinaディスプレイを初めて見たときに目から鱗が落ちるほど感動したのに、MacBook Pro Retinaディスプレイにそれほど感動しなかった理由も、これで説明できます。（こちらの最後のセンテンス参照。MacBook Pro Retinaディスプレイモデルの旨みは、ピクセルの細かさではなく実は色再現性だった、と語っています。）
iPad miniは確かに便利な端末ではあります。長時間片手で持っても疲れることはないし、通常のWebブラウジングでイライラするほどのもたつきも感じません。（実はこれに関しても、iPhone5の操作感に慣れてしまっていると、所々もたつきを感じ気持ち悪いです）
でも私にとって、残念ながら今後使い続けていく価値のないデバイスであると結論付けました。当初はWiFi版で気に入れば、セルラー+LTE版を回線契約して使い続けていく、と宣言していましたが、その予定も現段階では白紙です。
近い将来、iPad miniのRetinaディスプレイは発売されるでしょうか？私が考える一番の問題は、解像度です。通常の9.7インチiPadのRetinaディスプレイの解像度は2048 x 1536ですが、7.9インチでこの解像度を実現できる液晶パネルが供給されるのか？もしこの解像度以外のiPad mini Retinaモデルが発売されてしまうと既存のiPad Appとの親和性の問題が浮上します。今回のiPad miniの売り文句の一つが、解像度をiPad1/iPad2と同じ1024x768したことで既存のiPad Appとの親和性を確保したということでしたから、iPad mini Retinaモデルを出すときに、このコンセプトを覆すことはない、と思いたいのですが…。
購入したばかりのiPad miniは、もう少し使ってみて私の中での使い道を模索してみようと思います。それでもダメなら、、、オークション行きです。
iPad mini 届いた、けど…