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DP2 Merrill レビュー #1 (解像比較)

DP2 Merrillが届きましたので、早速他のカメラ(EOS 5D Mark III / DSC-RX100 / DP2x)と解像の比較してみました。
すべてカメラ内JPGです。本来はRAWで比較したいのですが、DSC-RX100が未だLightroomに対応していないため仕方なく、です。ズームレンズの場合は出来るだけ焦点距離が換算45mmになるように調整しました。それぞれ縦横解像度が異なるカメラですが拡大縮小はせず、あえて等倍600x600ピクセル切り出しで比較します。フルサイズセンサでレンズ要求が厳しいEOS 5D Mark IIIのみF8まで絞り込んで比較しています。そしてもちろんすべて三脚で撮影です。
DP2 Merrill F5.6 1/1000 ISO200
DP2x F5.6 1/640 ISO200
EOS 5D Mark III + EF24-105mm F4L IS F8.0 1/400 ISO100
DSC-RX100 F5.6 1/640 ISO125
まず中央部から。
120729_01_LR.jpg
どのカメラもそれなりに解像していますが、一番小さいイメージャーのDSC-RX100が意外と健闘しているのが驚きです。
良く写ると評判だったDP2xも縦横解像度で言えばたった400万画素ですからさすがに厳しいですね。
左上。
120729_02_LR.jpg
恐るべきDP2 Merrillの解像感。F5.6で四隅まで完璧に解像します。
EOS 5D Mark IIIはF8まで絞り込んでもDP2 Merrillほどはすっきり写りません。ちょっとモヤモヤします。Lレンズとは言えズームレンズではこれが限界と言うところでしょうか。もはやフルサイズ一眼のメリットは高感度のみ、という雰囲気が私の中で漂ってきています。
小さいイメージャー+ズームレンズのDSC-RX100はEOS 5Dに手が届きそうなくらいの大健闘ですが、DP2 Merrillには歯が立ちません。ただ軽くてポケットに入ってしまうサイズのコンパクトデジカメでここまで写ってしまうのですから、重たい一眼レフデジカメを持ち歩くのがバカバカしくなりますね。
右下。
120729_03_LR.jpg
DP2 Merrillは言わずもがな。EOS 5DとRX100は互角…ですね。EOS 5Dはもう少し絞らないと厳しいかもしれませんが。RX100はフルサイズ一眼のサブ機として十分役割を果たしてくれそうですよ。非常に満足感の高い一台です。
DP2 Merrillの解像感に関しては文句の付けようがありません。写真を撮ることに時間を惜しまず、じっくり腰を据えて撮れば、必ず期待に応えてくれるカメラだと思います。写真に必要なのは解像だけなのか?と問われれば違うとは思いますが、写らないよりは写った方が良いに決まってます。
さらに言えば、DPシリーズ譲りの写真の立体感、臨場感はDP2 Merrillでも引き継がれていると思います。特に遠方の木の葉を撮ると、ベイヤーセンサーではどんなに解像していてもノッペリしてしまいますが、Foveonセンサーでは活き活きとした臨場感が伝わってきます。
DP2 Merrillのすばらしさと共に、DSC-RX100のポテンシャルの高さを改めて認識しました。高感度と高速AFさえ目がつぶれるのであれば、ぶっちゃけEOS 5Dなんか必要無くRX100で十分です。ポケットに入れられて手ぶれ補正付きで顔認識AFが使えて、5cmまで寄れてワンボタンでフルHDの動画が撮れる。購入当時はそれほど期待していませんでしたが、使えば使うほど手放せなくなるカメラで、いまでは一番稼働率の高いカメラになっています。先日の出産入院中もすべてRX100で撮影しています。
EOS 5D Mark IIIの一人負けのような書き方になってしまいましたが、EOS 5Dでなければ対応できない場面というのもあります。高感度撮影時のノイズの少なさでは他の2機種は歯が立たないし、精度と追従性の高いAFも同様です。
話をまとめると、この3機種の組み合わせで撮れない物は無い、ということになります。重箱のすみをつつくようなことはやめて、さっさと撮影にいそしんだほうが良さそうですね。

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