今日、iPhone用メモアプリ「ATOK Pad」がリリースされました。
このメモアプリ。なんと日本語入力環境で超メジャーなATOKがおまけとして付いてくるんです。いや、ATOKにメモアプリがおまけで付いてくると言うべきか。
根っからのATOK狂である私としては、買わないわけにはいかないってことで早速App Storeから900円で購入。
入力環境としては従来のフリック入力や、独自のリボルバー入力などが用意してありますが、ここは迷わずフリック入力を選択。
ちょっと入力してみてわかるのは、とにかく変換効率がすばらしい。今までは1文節ごとに変換、確定しないといけませんでしたが、ATOKであれば4,5文節くらいまでなら、一気に入力したとしても一発で変換が完了します。
また、予測変換も使いやすくなりました。今までは入力した文字の下に小さく予測変換候補が表示されていましたが、タップミスのために意図しない漢字で確定してしまい入力し直しが多発していました。ATOKではテンキーの上に大きめに予測変換候補が表示されるのでタップミスが激減しました。
また、フリック入力機能についてもカスタマイズが可能です。私は「マルチタップ」と「ガイドの表示」をオフに設定しました。マルチタップをオフすることによって、たとえば「価格=かかく」のように「か」が2つ続く文字をフリック入力する際、矢印ボタンで文字送りするかフェイントフリックする必要がありましたが、上記設定をすることで、「か」の連続2回押しで「かか」と入力することができるようになりました。ガイドの表示は、フリック入力に慣れている人であれば必要ありませんのでオフにします。
私はまだ試していませんが、iTunes経由でユーザー辞書を読み込ませることができるのもポイント高いです。
Mac/Win共にATOKを使っている私は、ジャストシステムが提供しているインターネットディスク(idisk)経由でユーザー辞書を共有できるのですが(これはこれで超便利です)、これに加えてiPhone ATOKともiTunesなしで辞書を共有できるようになれば、もう最強。
日本語入力環境としては最強と言い切れます。しかし、残念な点が2つあります。
1つは、このATOKを買った人なら誰でも思う、そしてこのATOKを買わない人の最大の理由にもなっているであろう、このATOKがメモアプリ上でしか動作しないという点。Safariやメール、既存Twitterアプリ上からはこのATOKは使えません。使えるのはこのメモアプリ上でだけ。メモアプリ上でATOKを使って書いた文章は基本的にはクリップボードにコピーしてから各アプリのテキストボックスに貼り付ける必要があります。(ただし、Twitterに関しては直接ポストが可能。)
この不満はATOKに対して言っても無駄で、AppleがiPhoneの日本語入力環境としてATOKを正式採用してくれない限り改善されないと思いますが、こんなにすばらしい日本語入力環境なのですからAppleに正式採用される可能性は、なくはない、と思っています。
2つは、フリック入力のスピードが若干遅い、という点。iPhone標準フリック入力が100だとすると、ATOKフリックは70ぐらいの動作スピードで、少しだけ気持ちよさが削がれています。標準フリックに対して、様々な機能が追加されていますから無理もないかもしれませんが、今後、少しずつでも改善してくれるとうれしいです。
現状、1つめの不満のせいで、大手を振りながらみなさんに勧めることができないのは残念ですが、少なくとも大昔からのATOKヘビーユーザーの皆さんには是非とも使ってもらいたいアプリです。
iPhone用メモアプリ「ATOK Pad」リリース