PC

Monster TV HDUS 動かない (USB1.1病)

2台稼働しているMonster TV HDUSですが、そのうち1台が数ヶ月前よりPCを再起動すると認識しなくなりました。USBケーブルを接続しなおすと認識したりするのでだましだまし使ってきましたが、今日はその方法も全く通用せず、完全にお亡くなりに。。
100207_02
接続すると、USB2.0では動作してないよーん、と言われます。かといってUSB1.1で動作している訳でもないんですが。
100207_01
2台接続すると、片方はきちんとUSB2.0で動作。
「ハブは最高速度で稼働しています」「ハブは高い速度で稼働しています」どちらがUSB2.0かはわかりません。もう少しまともな和訳したらいいのに>Microsoft
少し調べてみると、Monster TV HDUSの持病のようですね。「USB1.1病」と言われているそうです。
http://www.google.com/search?q=Monster+TV+HDUS+USB1.1病
低温時にUSBドライバの水晶発振子が発振しにくくなるらしく、試しにドライヤで暖めてから接続してみたら、確かに動作するようになります。
SDIM1033_LR
いろんなサイトには水晶発振子の経年劣化による発振不良と書いてありますが、私は負荷容量を設定している外付けのチップセラミックコンデンサの容量変化による発振不良と見ています。
なぜなら水晶発振子は水晶(クリスタル)と言うだけあってほとんど経年劣化しませんが、コンデンサは経年劣化による容量低下は発生しうるからです。また暖めれば発振するようになるということから考えても、コンデンサの温特(低温で容量低下)と合致しています。
ちなみに水晶発振子の不具合の多くは、コンタミ(小さなゴミ)が水晶の表面に付着するという製造不良が原因です。この不具合の場合は、水晶発振子にちょっとした衝撃を与えてゴミを落とせば元通り発振するようになることもありますが、今回は効き目がありませんでした。
SDIM1035_LR
(画像をクリックして、最大サイズで見てください)
Y1が水晶発振子、そしてC16とC18が負荷容量。
この外付けのセラミックコンデンサはUSBドライバICと水晶発振子の間の発振マッチング(発振のしやすさ)を決めるためのモノで、容量を変えることで発振しやすさが変わりますが、あまり発振しやすくするとこんどは異常発振してしまうため、ちょうど具合の良い容量を設定する必要があります。
発振マッチング評価は、水晶発振子メーカ(有名なのは日本電波工業大真空)に依頼すれば実施してもらえますが、特別な測定器が必要なので個人では測定するすべはありません。なので、少しずつコンデンサ容量を上げていきながら、低温でも発振するポイントを見つけるしかありません。
おそらくこのMonster TV HDUSは、発振子メーカによる発振マッチング評価を実施していないため、このような不具合になってしまったと考えられます。
手持ちに数pFのチップセラミックコンデンサがありませんので(0.01uFとか0.1uFはたくさんもっているのですが)、会社からいくつか拝借してきます。。おそらく6pFぐらいから、10pF、12pFへ上げていけば、良いポイントが見つかると思っています。12pFまで上げてもダメな場合には、水晶発振子と並列に10Mオームぐらいの帰還抵抗を追加する予定です。
ちなみに、この手の話題は私の本業でもあります。。直ったら報告します。

-PC