電子工作

つないでイーサ ゲット

iPod touchのために、モバイル無線LANアクセスポイントを作ろう!!ってことで始まったこのプロジェクト。キックオフとして、2007-09-09でも紹介した「つないでイーサ」を、ヨドバシカメラで購入。14,800円也。ちょっと高い。機能対コストを考えると8,800円ぐらいが関の山かと。簡単に言えば、W-SIM-Ethernet変換アダプタなだけですから。
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デスクの上がカッチャカチャなのは置いといて。
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シンプルなケース。押しボタンスイッチが1つと、2色LEDが3つ。スイッチは短押し、長押しでいくつかの機能を持たせています。
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上部にW-SIMカードが刺さります。AdEsと同じく一回押してロック、もう一回押してアンロックの機構です。
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バックパネルには100M/10Mbpsイーサネットと、リセット用の押しボタンスイッチ、DC3.3V入力コネクタがあります。また、ネジが2つ。「QC」とかかれているシールの後ろにネジがあります。
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底面にはMACアドレスが記載されています。
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AC/DCアダプタは珍しい3.3V出力。容量は1.5A。電池駆動しようとおもったら5VからレギュレータICを使って3.3Vにドロップさせる必要がありそうです。
接続確認はさらっと完了。マニュアルに記載してあるとおりに、付属のクロスLANケーブルとiMacを接続。W-SIMカードを指さずに電源を投入すると192.168.1.11というプライベートアドレスが割り振られ、Safariから192.168.1.10にアクセスすれば、内部設定画面に移行します。設定画面では、LANポート設定(IPアドレスや10/100M設定)や、W-SIMカードを使って接続するプロバイダの電話番号、ID/PASSを設定します。設定は内部のメモリに記録されるようです。このときの「つないでイーサ」は、HTTPサーバ、DHCPサーバが動作しているようです。
スイッチ3秒間長押しで一度電源OFF、W-SIMカードを挿入して再度電源ON。スイッチ短押しで、先ほど登録したプロバイダと接続を開始、数秒するとLEDが全部緑に点灯して、接続完了です。W-SIMがプロバイダと接続完了すると、プロバイダが割り当てたグローバルIPアドレスがiMacに割り当てられます。このとき「つないでイーサ」はWSIM間のブリッジとして動作しているようです。(つないでイーサ自体にはIPアドレスは割り振られていない状態。)
通信速度は非常に遅いです。つないでイーサが扱える通信速度は、WILLCOMの4x契約だろうが、W-OAM高速化対応地域だろうが、上限64kbpsらしいですが、感覚的にはそれ以下ですし、SPEEDTEST Webサイトで下りの通信速度を計測しても30~40kbps程度しか出ていないようです。しかも、通信がスムーズでなく、時々引っかかるような感じがあります。この辺は、今後、検証していこうと思います。
買って数時間、ためらうことなくバラしました。バラす際、ネジの一つに貼ってある「QC」というシールをはがすと例によって「済」という跡が残り、おそらくサポートを受けられなくなります。
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基板は2枚構成。FreeScaleのマイコンやLANコネクタが実装された小さい基板は、「サイレントシステム」の「OS-1」という小型ワンチップサーバです。なかなか優れモノのハードウェア、ソフトウェアで、正直言ってこの基板で遊んでみたくて「つないでイーサ」を買ったようなものです。OS-1の回路図はここからダウンロードすることができます。
W-SIMコネクタが実装された基板には、シリアルコネクタが実装できるパターンが用意されています。ただ、PCと接続するためのI/F変換用ICも未実装となっておりますので、セットで実装してあげないと使えなさそうです。5V変換用のICは手持ちがあったのですが、3.3V変換用のIC「MAX3316」は今週末にでもアキバにいって買ってこようと思っています。
実は、WILLCOMのW-SIMに対して異常に興味を持っておりまして、これを機に解析してみようかと考えています。W-SIMのピンI/F仕様などの詳細情報は、WILLCOMコアモジュールフォーラムに入会しないと入手できないので、つないでイーサを使って、自分で制御できるところまで解析してみようかと。また、つないでイーサの64kbpsの壁の検証、あわよくば200kbps対応のつないでイーサに作り替えられないかというところまで考えています。
まずは、オシロスコープ&ロジックアナライザで、W-SIMインタフェースの解析を試みてみます。

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