AdEsの純正ACアダプタのケーブルをぶった切って,コネクタ(音声用のRCAジャックを使用,これしか無かったモノで…。)を接続。USBケーブルとACアダプタを切り替えられるようにしたケーブルを作成しました。せっかくケーブル切ったのですから,電圧・電流を測定してみました。
測定した対象は,純正ACアダプタ,パナソニック「ポケパワー」,FILCO「PowerBank Slim」,Mac miniのUSBポートの4種類です。
純正ACアダプタ
消費電流は,動作状態によって大きく変動します。Operaを起動してPHS通信する時がピークのようです。純正ACアダプタだけあって,電流が増えても電圧はそれほど低下しません。
開放電圧5.04V | ![]() |
電源OFF 4.97V,0.71A | ![]() |
電源ON,待ち受け 4.99V,0.55A | ![]() |
Opera起動+PHS通信中 4.96V,0.76A | ![]() |
ポケパワー
ACアダプタほど電流を流せません。Operaを起動すると消費する電流が少なくなるのは,ポケパワーの供給能力を超え電圧が下がりすぎてしまい,何らかの制限が働いてこの電圧・電流にバランスしているものと推測できます。Operaを使っている間は,AdEsのバッテリの電力をジワジワ消費することになるかと思われます。
電源OFFでの計測を忘れてしまいましたが,PowerBank Slimの結果から,おそらく待ち受け状態の0.31A程度が流れると推測できます。ポケパワーを使ってAdEsバッテリを充電したい場合には,AdEsを使わない(電源OFFor待ち受け)が前提のようです。
開放電圧 5.00V | ![]() |
電源OFF 計測忘れ | |
電源ON,待ち受け 4.30V,0.31A | ![]() |
Opera起動+PHS通信中 4.67V,0.15A | ![]() |
オシロスコープで波形を観測してみました。
開放電圧波形
さすがパナソニック。ほとんどリップル波形を含まない綺麗な波形です。
充電中の波形
充電中も波形はほとんど乱れません。
PowerBank Slim
ポケパワーより若干供給能力が上のようですが,基本的にはポケパワーと同様の結果になっています。
開放電圧 5.00V | ![]() |
電源OFF 4.41V,0.36A | ![]() |
電源ON,待ち受け 4.38V,0.38A | ![]() |
Opera起動+PHS通信中 4.71V,0.20A | ![]() |
オシロスコープ波形
開放電圧波形
ポケパワーと比較すると、リップルが多いです。
充電中の波形
充電中はリップルは落ち着きますが、細かなノイズが増えます。
Mac mini USBポート
ポケパワーと同等。
電源OFF 4.35V,0.33A | ![]() |
Opera起動中 4.68V,0.16A | ![]() |
結論
供給能力が低い電池式のUSB充電器などでは,AdEsの電源をOFF,もしくは待ち受けにした状態で放置しないと,AdEs内蔵バッテリへ充電するだけの電流を供給できない。この時でも0.3A~0.4A程度の電流しか流すことができず,AdEsバッテリを満充電するには5~6時間はかかると推測できる。ただし,充電できることには変わりはなく,困った時の神頼み的な使い方としては十分許容できる。