最近の私はどうかしているようです。結果から言うと,リコーの最新デジタルカメラ「Caplio GX100」買ってしまいました…。昨日までは全くそのつもりじゃなかったし,そもそもこのカメラのことすらほとんど知らなかったのに。
旅行まで1週間,旅行先でちょっとだけ高級なレストランに入る際に必需品のジャケット。春物を持っていなかったので,横浜まで出かけました。その目的はすんなり終え,余った時間をつぶすのはもっぱらヨドバシです。特に欲しいモノは無かったので,(ここ最近,欲しいもの買いまくりで,さすがにお腹いっぱい。),時間つぶしのつもりで立ち寄ったデジカメコーナでひときわ客を集めながら,そいつは鎮座していました。
店員とそれを取り囲む数名の客。人だかりというにはちょっと大げさですが,あれだけ広いデジカメ展示コーナの中で,人が群がる光景はなかなか見れませんので,その周囲一帯は一種異様な雰囲気をかもしだしていました。今思えば,集まっていた人たちが若干お年を召した方が多かったというのも,それを増幅していたんだと思います。
その人だかりに吸い込まれるように近づき,隙間からのぞき込むと,ここ最近,デジカメ展示コーナでは見慣れた感のあるGR DIGITALの隣に,形こそほとんどそれと同じでありながら,見慣れない物体を頭にのせた真新しいデジカメが展示されていました。見慣れない物体が外付けファインダーであることはカメラ好きの私には一瞬でわかりましたが,その機種がGR DIGITALで無いことを認識するまでにはちょっと時間がかかりました。なんせ,値札もGR DIGITALと同じ79,800円だったものですから。
4/20発売のCaplio GX100。あぁ,確か数日前,スタパブログで齋藤さんが書いていたあれかぁ。齋藤さんが気絶して予約してしまったデジカメがこれだったのか。
ホント,最初はその程度でした。GR DIGITALという機種はカメラ好きからすれば気になる機種でした。28mm単焦点に割り切る所は,職人っぽい,もしくは漁師っぽい男らしさを感じるデジカメでしたが,8万円弱という価格帯と,男らしさはなくともピュア16:9CCDやRAW撮りができる「出来るサラリーマン」っぽいDMC-LX1に私は夢中でしたから,入手するまでには至りませんでした。ただ,ヨドバシなどのデジカメ展示コーナに行くと結構な頻度で手に取って操作してみたくなるデジカメではあったので,無意識の中にもGR DIGITALには惹かれるモノがあったんだと思います。
ま,カタログぐらいはもらっていくか。と思いつつ手を伸ばすとそこにはGR DIGITALのカタログの束しか無くGX100のカタログは何処を探しても無い。店員さんに聞くと,「あまりに盛況でカタログがなくなってしまったんですぅ」
何?!カタログが無くなった?!近年,カタログが無くなるほど人気がでるデジカメなんてあっただろうか,いや無い。俄然興味がわいてきました。(ミーハーで恥ずかしいですが)
GX100はお年を召した方々からしばらくは奪還できそうもなかったので(本当にGX100を前に少年のようにキャッキャッ騒いでいました),いったん戦線離脱し,椅子のある休憩コーナに向かいました。そして私の最強の武器である情報端末WX320Kで調べまくること約30分。GX100の概要がわかってきました。
概要は以下の通り。
- コンパクトサイズでありながら24mmから始まるズームレンズ
- 液晶タイプの後付けビューファインダが同梱
- 別売のコンバージョンレンズで19mmに対応可能
- GXシリーズでありながら,GR DIGITALを踏襲したデザインと操作性
もともとGR DIGITALを横目で見ていた私にしてみれば,非常に魅力的なスペック!!でも79,800円という価格。買えるわけないよなぁ,と思いつつ,再度デジカメ展示コーナに戻りました。お年を召した少年達がいなくなっていたため,(彼らは購入したのかもしれません。),ゆっくりGX100を触ることが出来ました。
非常に良くできたデジカメだと思いました。それもそのはず。8万円のコンパクトデジカメなんですから。下手したら一眼デジカメが買えてしまう価格帯です。
欲しいぃぃぃ!!!
そこからが葛藤でした。ましてや1週間前にDMC-LX2を購入したばかり。お金あんのか?うんぬんもそうですが,それ以上に「人として」こんな衝動買いは許されるのだろうか?でも24mmの広角が使えるのであれば,旅行でEOS-1DMark2を持って行かなくても良いかも。なにしろ前回の海外旅行ではEOS-1DMark2の重さに相当難儀したしなぁ…。しかも,SDHCカード使えるんじゃん。SDHCカードはたくさん持ってますぜ。でもなぁ…
などと考えること1時間。その間にも数台のGX100が目の前で売れていくのです。中には若い女性が指名で買っていったり。8万円のコンパクトデジカメがバンバン売れていく光景を見ると,日本の景気は良くなったのか?!と錯覚しつつ,もう一つの不安が沸々と。
在庫は潤沢なんだろうか?昨日発売されたばかりのデジカメがこの勢いで売れているのであれば,初回入荷分完売なんてことも十分あり得ます。おそるおそる,近くの店員に「GX100の在庫ってまだあるんですかね?」と聞き,調べてもらいました。このときの心境は宇宙誕生の謎より複雑です。在庫が山のようにあるんだったら今日は買わずに帰るし,在庫が無ければ次回入荷までの間に本当に買うべきかどうかを考える。要は時間を稼げるのであれば,ちょっと頭を冷やしたいという願い。反面,あと残り数台で次回入荷も不明の場合,今日逃すといつ買えるかわからない状況に置かれると,過去の経験からいうと100%気絶です。じゃ,どちらが希望なのか?どちらであってもうれしいし,どちらであっても困ります。
混乱しながら待つこと1分。店員が小走りに戻ってきて「すみません,売り切れてました。」と申し訳なく話すと,売り切れであることがわかるように,GX100の値札を裏返しにしました。
「あぁ,そうですか…」明らかに落胆しました。やっぱり欲しかったんだなぁと。店員さんに「次,いつ入荷しますかねぇ?」と聞くと,「次回は未定なんですよ。少なくともGWの後になると思います。予約します?」「イヤ,いいです。」旅行に持っていけないのであれば,焦って買うことは無い。
じゃ,帰るか…と売り場を後にしようと思っていた矢先,別の店員さんが走り込んできました。「あと,3台ありました!」と言うと,GX100の値札をもとに戻しました。
「買います!!」
この状況に置かれて買わないわけにはいきませんでした。というより,すべてにおいて,GX100を私に買わせようとする方向に運命が向いていたと思わざるを得ません。カタログが無くなるほどの人気であると認識させたのち,在庫切れであきらめさせつつ,もう一度チャンスを与えられたらほとんどの人が気絶しますよね?!
ポイント還元がたまたま15%だったので,実質68,000円程度で買えたことになります。おそらくポイントはコンバージョンレンズで消えるのでしょうけど。
液晶保護シートはGR DIGITAL,Caplio R5用が使えます。
液晶保護シートは綺麗に貼れました。
同梱されている液晶のビューファインダー。保証書が本体と別に用意されているということは,今後,汎用品として他のデジカメでも使えるようになっていくのだと思います。次期GR DIGITALとか。