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カラーマネジメントとは

カラーマネジメントって、いったいどういうことでしょうか。直訳すると「色を管理すること」です。難しいことは、この単語をgoogleで検索すると登場する様々なホームページたちにお任せしちゃいますが、要は
(たとえば、インクジェットプリンタで印刷する写真を)
「自分が満足できる(妥協の範囲内の)色に調整すること」
です。厳密なことを言うと、色を評価する際の環境は、部屋の蛍光灯を演色AAA昼白色5000kを使うべきだ、とかいう話になっちゃいますが、印刷物として万人が見る写真を印刷するならまだしも、うちらのような素人の個人ユーザーでは、自分が満足できればそれで良いんです。しかし、懲り始めるとなかなか「自分が満足する」のが難しい世界だということもわかりました。そのためのかっこ内の言葉、「自分が妥協できる範囲内の色」というのが重要です。どこで、「もういいや、これで充分!」と割り切れるか、それがこの暗くて長いトンネルを如何に早く抜け出せるかの、ポイントになるのです。
色というのは、人によって感じ方は様々です。自分自身だって蛍光灯の下で見た写真の色と、白熱灯の下で見た色は違って見えますし、それこそ朝起きてすぐと、夜寝る前を比較しても違って見えるかもしれません。つまり「完璧」にはいくら逆立ちしたってたどり着けないモノなのです。「まぁ、こんなもんかな」と思えた所がゴールなのです。
さて、あなたが自分で撮影した写真を、自宅のインクジェットプリンタで印刷した写真を見て、「色が違う」と感じてしまう理由はなんでしょうか?言い方を変えると、「何と比較して」違うと感じたのでしょうか?

  1. 撮影した場所の記憶と比較して?
  2. モニタの表示と比較して?
  3. 同じ場所、同じ時間に銀塩カメラで撮影した写真と比較して?

3番であれば、納得です。フィルムの種類や現像行程の違いはあるにせよ、銀塩カメラ写真とデジカメ写真を比較することは、「違い」を明らかにする方法としては間違っていないと思います。ただ、デジカメ写真の色を合致させるために、毎回同じタイミングで銀塩カメラのシャッターを押すというのはナンセンスです。だったら、撮影するのは銀塩カメラだけでいいですよね?
問題なのは、1番や2番の場合。それは大げさに言うと単なるあなたの「思いこみ」なのです。
記憶?それを「正」と証明できますか?
モニタ?それは本当に正しい色を表示していると証明できますか?
もちろん、1番だって間違いじゃありません。記憶の色を写真に残すというのはとても大切なことです。これは、レタッチと印刷を繰り返しながら、写真を記憶の色に近づけていくしかありませんし、システマティックな「カラーマネジメント」という作業とは異なりますね。どちらかというと、「作品作り」というイメージですね。
残るは2番です。モニターが可能な限り正しい色を表示してくれていれば、そのモニターの色と写真の色の比較はできます。「色」と言う曖昧な奴をやっつけるには、一つ基準となる点(ここではモニターの色)をもうけ、それに近づけるという作業が一番手軽です。そしてこの作業全般を「カラーマネジメント」と呼ぶことにします。

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