モニターの色についても、きちんと説明しているホームページがたくさんありますので、そちらにおまかせしたいですが、大きく言って
に合わせることで、デジカメで撮った写真が自然な色で表示できるようになります。モニターによってはデフォルトの色温度が9300kに設定されているモニターがありますが、これで写真を見ると真っ青です。9300kはDVDなどを見る際の基準だそうですが、私にとってはDVD見るにしたって9300kはねぇだろ、、と思っています。
おぃ、5000k~6500kって曖昧だけど、5000kなのか6500kなのか、はっきりしてくれ、とお思いでしょうが、私の結論は、
大差ねぇ!!
です。プロの印刷業界の基準はD50といわれる、色温度でいうと5000kが基本だそうですが、Webサイトの標準はD65といわれる、6500kが基本。ただ、人間なんて曖昧なもので、たとえば6500kで慣れた目で5000kを見ると、「赤いなぁ」と思いますが、1分も経つと慣れてしまいます。逆に5000kから6500kに行くと「青いなぁ」と思うけど1分で慣れる。慣れてしまえば、どちらもそれなりに見れます。2枚同じモニタ並べて比較すれば違いはわかるでしょうが。その程度の違いなんです。
厳密に調べてみると、CanonのプリンタPIXUS iP8600で純正写真用紙(プロフェッショナルフォトペーパー)、標準設定で印刷した結果とモニターの表示を比べると、5000k~6000kぐらいで一致しているような印象で、6500kだと若干写真よりモニターが青っぽく見えるように感じますが、まぁ、若干です。誤差です、誤差。
ってことで、私は6500k、ガンマ2.2で使っています。
じゃ、モニターで6500kの色温度を正しく出すにはどうしたらよいか?3つぐらい方法があります。
- 色再現性が高く、モニタ本体で色温度が設定できて、カラープロファイルが添付されているモニター(つまり高価なモニター)を買う。
- Adobe Photoshopに付属しているAdobeGamma?というツールを使ってカラープロファイルを作成する。
- モニタキャリブレーションツールを買って、それを使ってカラープロファイルを作成する。
まず1番ですが、冗談半分で書いたつもりですが、重要であることには変わりありません。本体設定で色温度が500k毎に設定できるようなモニターはたいがい良い値段するモニターが多いです。安物のモニターは色温度設定が無い、あったとしても9300k/6500kの択一切替ができる程度です。もちろん、プリセットの色温度の誤差は百も承知ですが、出だしからそんな細かいこと言ってたら迷宮いりですよ。
色温度調整に加え、色温度別のカラープロファイルがメーカー用意されているモニターは、私の経験ですが、ほぼ狙った色を出すことができると思って良いと思います。私が現在使っているEIZOのL887は5000kと6500kのプロファイルが用意されており、モニターを6500kにして6500kのプロファイルを読み込むと、そこそこ表示してくれているように感じます。
とにかく1番だけですまそうと思っている人は、
2番の方法ですが、非常に調整が難しいですが、設定が決まれば一番安上がりで良い方法なのかもしれません。(Photoshopを持っていることが前提ですが)
私は3番の装置を購入するまで、モニターで色温度を調整したあとこのツールを使っていました。ツールの説明は今はしませんが、Photoshopを持っている方は使ってみてください。
3番の方法は一番納得できる方法です。キャリブレーションツールを何万円も出して購入して、それを使って調整したんだから、誰がなんと言おうと正しいんだ!!という自信が持てるのです。ツールはColorVision社のSpyderや、Monaco社のEZColorなどが有名です。特にSpyderはここ数年でぐっとお求めやすい価格になってきたので、おすすめです。(とはいえ、6万円弱ですからやすい17インチ液晶モニターが買えちゃいますね)
私は1番や2番でグラグラしている自分の気持ちに踏ん切りをつける意味でSpyder2PROを購入しました。このツールでは2段階の調整を行います。
- モニター本体の色温度を合わせる。
- 中間色、グレースケールを使ってカラープロファイルを生成する。
最初の行程では、モニター本体の色温度をRGBで調整します。ここがポイントで、モニターの色温度プリセットを使わないのです。RGBの調整でターゲットの色温度に合わせ込むのは最初は苦労しますが、慣れてしまえばコツがつかめてきます。たとえば6500kだと、EIZOのL887では、R100,G93,B86ぐらいです。
あとはツールが勝手にRGB各色の中間色を測定しながら約20分ほどでプロファイルを生成してくれます。
驚いたのは、色温度がターゲットの6500kに合うのはもちろんですが(ツールの誤差は抜きにして)、ツールが生成したプロファイルをロードすると、写真が浮き上がってくるようなイメージを受けます。際だつというか、全体的にモヤが晴れるというか、そんな印象です。これだけでも数万円を払った価値があるというモノです。
これらの方法を通し、「モニターは表示している色は正しいんだ」と信じ、自分に言い聞かせることで、次にインクジェットプリンタが出力する写真の色を評価できるようになります。