クルマ

サーキット走行の準備

急なんですが、明日5/24(土)に筑波1000サーキット(旧筑波東コース)で走ってくることになりました。同日行われるマーチミーティングin筑波の催し物の一つです。たまたま昨日(5/22)、マーチミーティングの内容をホームページで確認していたところ、フリー走行が行われることを知り、申し込み受付が5/17で終了と書いてあったにもかかわらず、一部の望みをかけて電話してみたところ、走行枠が残っていたらしくエントリー手続きして頂けることになりました。 私もセブンでサーキットを走って以来、実に1年半ぶりのサーキット走行ですので、いまいち何を準備したらいいか、気を付けるべきことは何か、など忘れかけていることがありますので、まとめる意味で書いてみようと思います。

  1. 受付(エントリー)
    いきなりサーキットに出向いていき、「走らせてくれ」と言ったって、追い返されてしまいます。(当たり前ですね)まず、サーキットで走るためには、申し込みが必要です。レースではなく、あくまで走りを楽しむためのサーキット走行は、「スポーツ走行」「フリー走行」「走行会」などと呼ばれており、企画運営は、町のショップや有名サイトの管理者、会社や学校内のクルマ好きが集まって企画されていることもあります。手っ取り早いのはクルマ雑誌、ホームページなどを探してみると、各地のサーキットで行われている走行会、日程、運営者、受付窓口が書いてありますので、そちらに連絡することから始まります。 Webで調べてみるとわかると思いますが、日本国内には結構たくさんのサーキットがあります。サーキットって鈴鹿や富士だけじゃ無いんですよ。じゃ、どこのサーキットで走るか、を考えるとやはりまず自分が行ける場所ということになります。ただ残念ながら鈴鹿や富士などではまず走れないと思って良いと思います。不可能じゃないんですが、いわゆる国際コースと言われているサーキットでは、国際レースや大手メーカのテストなどで忙しく、走行会自体が滅多に行われていません。また、行われていたとしても参加費が高いんです。15分×2本で30000円以上とか…。私も大きなサーキットでは走ったことは無いので、憧れでもあります。では具体的にはどのようなサーキットを選ぶか、ですが、私は関東地方に住んでますので、近くは筑波1000、茂原、ちょっと遠くだと日光、ヒーロー篠井などがあります。これらのサーキットは丸一日走ってだいたい15000円程度の参加費です。 丸一日といっても、8時間暗くなるまで走れるわけではなく、一般的には15分×5本というように、ヒート制になっています。車種、サーキット走行経験、腕前などをあらかじめ調べておき、似たようなタイムで走りそうな人を数グループに分け、それぞれのグループを15分毎に回していくという方式です。ですから、15分走ったら1時間休み、ということになります。「少ない」と思われるかもしれませんが、15分を本気で走ると、人もクルマも悲鳴を上げます。(笑)走行後の1時間で人もクルマも休ませつつ、人の走りを見つつ、自分の走りを振り返ることも出来、メリハリのある走行ができます。 もちろん、丸一日走り放題、という走行会も企画されていて、私も参加したことがあります。が、初心者にはお勧めできません。。何しろ早かろうが遅かろうがみんな好きなときに走っているので、遅いドライバーだと後ろから来る早いドライバーに進路を譲るのに精一杯の神経を使い、走りを楽しめません。もちろん自分のペースでコースインできるというメリットはありますが、私は逆にメリハリが無くなり、気持ちいい走りができませんでした。私は夏休みの宿題やテストの勉強はギリギリにならないとやらない性格でしたから、何をやるにしても期限で区切られてないとダメなんでしょうね。。 なんか話がエントリーからずれてしまいましたが、自分の参加したいサーキット走行会を見つけて、その管理者に連絡を取るなり、エントリー用紙があるならそれに記入をして、代金とともに申し込めばOKです。ちなみに、どの走行会の申込用紙にもあるのは、サイン捺印、です。ほとんどの場合、申込書兼誓約書になっており、走行会中、クルマを壊したり、誰かとぶつかったりしても、運営者に責任を問わない、というような内容です。無責任な、と思われるかもしれませんが、こればかりはどうしようもありません。この誓約書にサインできない方は当然サーキットでは走ることができません。

  2. 当日までの準備
    エントリーが完了したら、当日に向けての準備をします。まず、サーキットを走る際に必要なモノを以下に記します。

    • ヘルメット
    • グローブ(指まで隠れているモノ)
    • 長袖、長ズボン(半袖半ズボンはダメ)
    • 最低限の工具、タイヤの空気入れ、エアゲージ
    • ビニールテープなど ヘルメット、グローブに関しては持ってなければ買うしかありません。私はバイクにも乗りますので、どちらもわざわざ購入することはありませんでした。長袖長ズボンは安全のためです。 タイヤの空気入れ、エアゲージは、持っていない方はこれを期に購入しましょう。普通にクルマに乗っているだけでも必要なモノだと思います。サーキットでは、タイヤの空気圧は非常に重要で、空気圧をちょっと変えれば、滑り出しが変わったり、走行中のタイヤのタレなどが全然変わってきます。決まった空気圧は無く、自分が一番フィーリングの良い空気圧を見つける必要があります。私は標準より低めで、17インチの時はフロント190kpa、リアが200kpaぐらいにして、あとはヒート毎に微調整をしていました。K12マーチだとどのくらいが良いかわかりませんが、とりあえず前後190~200kpaぐらいでタイヤが暖まってからグリップするようなセッティングで行こうと思ってます。 ビニールテープについては、ゼッケンを貼り付けたり、ラップタイム測定用の受信機を貼り付けたりするのに必要ですし、ライトなどの割れ物へのテーピングでも使用します。ライトはもちろん、ウインカーレンズ、フォグランプに×印にテープを貼り、もしぶつかって割れても破片が飛び散らないようにします。また、エンジンルーム内のブレーキマスターシリンダーリザーブタンクや、パワステオイルタンクのフタにもテーピングをします。当然、当日までにできる車両の整備もしておきます。普段は気にしていないブレーキフルードの量であるとか、オイル漏れが無いか、なども調べておきます。タイヤについては異物が刺さっていないかを調べておきます。知り合いで、走行会でタイヤがバーストした人を知っています。 また、最近では爆音マフラーを禁止しているサーキットが多いです。サーキットとは言え、無法空間ではないのです。某サーキットでは、走行中にこっそり音量計で測定されて、オーバーしている車両には黒旗退場させたりもします。
  3. 当日
    当日は受付時間が決まってますので、それまでにサーキットに行って、ゼッケンや受信機などを受け取ります。走行前にはドライバーズミーティングなどが行われますし、必ず走行会運営者がいると思いますから、わからないことがあったら聞いてみてください。周りにいる人に聞くのもいいでしょう。特に初めての時は舞い上がってしまって何をしていいかわからずパニックになりがちです。近くにいる人に「初めてなんです」って話しかけて気を和らげることも必要だと思います。 走行前の準備としては、クルマから余計なモノを降ろします。荷物はもちろんのこと、スペアタイヤや車載工具なども降ろします。走行中に車内でガラガラ動き回ると気が散ったりして集中できませんし、最悪ブレーキペダルに引っかかったりすると危険です。 あと、以外と知られてませんが、運転席フロアマットも取り外すようにします。これについても上記と同じ理由で万が一動いてペダル類に引っかかると危険です。

  4. コースイン、アウト
    コースインはあらかじめ提示されている時間割によって勧められると思いますので、係員の指示に従います。ほとんどの走行会の場合、一番最初に先導車の後を追走する完熟走行が2~5lap用意されていると思いますので、その間にコースや路面状況をできる限り把握しておきます。 全開走行が始まったら、慣れた人はすぐ全開にできますが、慣れない方はとにかく落ち着いて自分のペースを作るようにします。事実、一番最初のヒートで事故る初心者の方が多いような気がします。私も以前、最初のヒートで事故りました…(笑) あと、あくまで走行会なんですから、無理な追い越しなどは絶対にしないことです。プロのドライバーが抜きつ抜かれつのバトルをいとも簡単にこなしていますが、あれは抜く方も抜かれる方もプロだからです。絶対あんなふうなかっこいいバトルなんてできません。だから自分が前のクルマにつまって思うように抜かさせてくれないときは、自分が1lapペースを落としてクリアラップを作るぐらいの心構えでないとダメです。間違ってもスリップストリームに入ろうなんて考えちゃいけませんよ!!(笑) 15分を全開で走り続けると間違いなくタイヤやブレーキ、水温などがきつくなってきます。15分の中にもペース配分は必要です。

  5. 休憩中
    走り終わったらピットに戻りしばらくアイドリングしてクーリングします。ターボもNAもありません。走り終わってエンジンをすぐ切ると、瞬間的に水温が急上昇し、モクモクと水蒸気が吹き上げたりします。10分程度はアイドリングしておきます。その後、オイル漏れはないか、ブレーキフルードが吹いてないか、ブレーキにエア噛みはないかなどをチェックします。セブンに乗っていたときは、2ヒートに一度はエア抜きをしていましたが、エア抜きできない場合は、走ってはいけません。一度エア噛みしても時間が経てば元に戻ったように思いますが、すでにブレーキフルードが沸騰した証拠ですから、その性能は著しく劣化しています。サーキットから自宅にも帰らないといけないことを考えるとできるだけ安全マージンを残しておくべきです。

いろいろながながと書いてしまいましたが、とにかく習うより慣れろだと思います。自分はノーマルだから、、とか、自分はATだから、、とかは関係ありません。全開走行すれば、自分の限界、そしてクルマの限界がわかり、その結果公道を走るときの安全マージンが格段に増えます。そしてなにより、運転の楽しさを知ることはクルマとつきあっていく上で最高のことだと思いますよ。

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